リバティ総合法律事務所 Liberty Law Office

所属弁護士によるコラム~Legal Time~

第1回 交通事故(その1)
第2回 交通事故(その2)
第3回 民事裁判と刑事裁判について
第4回 大阪弁護士会の会派

◆ 第1回 交通事故(その1)

弁護士 井元 亨

1. 交通事故が起こったら
 現在,日本では,国民の2人に1台以上の割合で自動車が登録されています。また,毎日のように交通事故が発生し,重大な事故のニュースも頻繁に見聞きされるでしょう。交通事故を経験されたたいていの方々は,「まさか自分が…」と決まって口にされます。そうです。そういうあなたも,いつ交通事故の当事者になるかわからないのです。
そこで,リバティ総合法律事務所のコラムの始めとして,2回連続で交通事故について考えてみましょう。

2. 交通事故の加害者?それとも被害者?
 さて,交通事故の当事者には,「加害者」と「被害者」がいます。ひき逃げなど死亡事故のような耳目を集める交通事故などでは,どちらが「加害者」で,どちらが「被害者」なのかがはっきりしています。しかし,例えば,信号機のない交差点での車同士の出合い頭の衝突事故のように,「加害者」と「被害者」が明確に区分できない場合が,実は多いのです。このような場合,双方が,相手の被った損害についての「加害者」であり,事故が被った損害についての「被害者」となるのです。

3. 加害者の責任
 お酒を飲んで車を運転し,人をひき逃げして死亡させた場合,運転していた人は警察に逮捕され,刑事裁判にかけられ,有罪判決を受けることになります。これを「刑事責任」といい,みなさんもニュースなどでよく御存じでしょう。
 しかし,交通事故の加害者の責任は,刑事責任のみならず,行政上の責任と民事上の責任があるのです。行政上の責任は,公安委員会による運転免許の取消処分などをいい,民事上の責任は,被害者に対する損害賠償責任をいいます。
 なかでも,民事上の責任については,何が損害であり,損害額がいくらなのか,どのように損害賠償の請求をすべきなのかが,複雑に交錯し,被害者本人による紛争解決には限界があります。
 そこで,次回は,あなたが交通事故の被害者になったと想定して,どのように紛争を解決すればよいのかを考えてみましょう。

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