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2025/03/24
各種保険

石綿(アスベスト)による健康被害の救済手続について(1)

 

日本では、1970年から90年にかけて年間約30万トンという大量の石綿が輸入されており、これらの石綿のうち8割以上は建材に使用されたと言われています。 

 

引用:独立行政法人産業再生保全機構「石綿健康被害救済制度 10年の記録」

 

 

石綿にばく露される機会は職業性のものが最も多いとされていますが、職業性のもの以外のばく露も存在します。例えば、石綿工場で働く夫の作業衣を洗濯する家族のばく露、空になった石綿袋を家に持ち帰った作業員の子供がそれで遊んだりすることによるばく露、家で石綿含有シートを切断するなどの作業を行うことによるばく露、石綿鉱山及び石綿工場の近隣住民のばく露などが報告されています。

 

職業性のばく露でない場合は労災の認定を受けられず、職業性で労災保険の対象となる人であったとしても、石綿の健康被害は長い潜伏期間を経て発症し、健康被害とその原因の特定が難しいため、労災保険の給付を受けずに本人が亡くなってしまったり、労災保険の遺族補償給付を受ける遺族の権利が時効で消滅してしまったりすることが起こっていました。

 

そこで、上記のような労災保険の給付を受けられない人に対する迅速な救済を図るため、平成18年(2006年)3月、石綿健康被害救済法が施行され、石綿健康被害救済制度が創設されました(令和4年改正)。

 

本制度において、救済給付の支給の対象にしているのは、「健康被害を受けた者及びその遺族」です。救済給付の種類は、「医療費」「療養手当」「未支給の医療費及び療養手当」「葬祭料」「特別遺族弔慰金及び特別葬祭料」及び「救済給付調整金」の6種類の給付があります。

 

また、救済給付とは別に、石綿健康被害救済制度には、労災補償を受けずに亡くなった労働者の遺族に対する救済措置として、特別遺族給付金(原則、年額240万円を支給)が設けられています。対象は、石綿を原因とした疾病で亡くなった労働者(特別加入者を含む)の遺族で、時効により労災保険法に基づく遺族補償給付の支給を受ける権利がなくなった労働者の遺族で、対象者には、特別遺族年金又は特別遺族一時金が支給されます。

 

これらの救済給付等に関する手続きは、独立行政法人環境再生保全機構が行っていて、救済給付を受けるためには、同機構から、石綿が原因で発症した指定疾病にかかった患者であると認定を受ける必要があります。過去に石綿にさらされる仕事をしていた方や、その家族の方など、石綿を吸い込んだ可能性があり、呼吸困難やせき、胸の痛みなどの症状があったり、中皮腫や肺がんなど石綿に関連する疾病の発症を心配されている場合は、お近くの労災病院の「アスベスト疾患センター」などにご相談くださいね 。

 

 

救済制度の対象となる疾病

 

救済制度の対象者

 

 

申請窓口(大阪市の場合)

 

申請書類を以下の各窓口に郵送するか、または、直接窓口で提出行って申請することができます。 

 

(1)独立行政法人 環境再生保全機構 石綿健康被害救済部

    〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町1310番 ミューザ川崎セントラルタワー9F

    TEL:0120-389-931

 

(2)近畿地方環境事務所 環境対策課

    〒530-0042 大阪市北区天満橋1丁目8番75号 桜ノ宮合同庁舎4階

    電話番号:06-6881-6503

 

(3)各区役所・保健福祉センター 

  

 

救済制度の問合せ先

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