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2024/09/10
賃金・労働時間

時間外労働の上限規制について

⻑時間労働は、健康の確保を困難にするとともに、仕事と家庭⽣活の両⽴を困難にし、少⼦化の原因、⼥性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参加を阻む原因となっていました。

⻑時間労働を是正することによって、ワーク・ライフ・バランスが改善し、⼥性や⾼齢者も仕事に就きやすくなり労働参加率の向上に結びつきます。このため、働き方改革の⼀環として、労働基準法が改正され、法律上、時間外労働の上限は、原則として、月45時間・年360時間となり、臨時的な特別な事情がなければこれを超えることができなくなりました。

臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)でも、以下の条件を守る必要があります。

上記に違反した場合には、罰則(6か⽉以下の懲役または30万円以下の罰⾦)が科されるおそれがあります。

ただし、自動車運転の業務については、例外的に、特別条項付き36協定を締結する場合の年間の時間外労働の上限が年960時間となり、①時間外労働と休⽇労働の合計が⽉100時間未満、2〜6か⽉平均80時間以内とする規制、②時間外労働が⽉45時間を超えることができるのは年6か⽉までとする規制は適用されません。

(医業に従事する医師についても例外的な取扱いがされますが、内容が複雑なため、詳細については別記事に記載します。)

限度時間を超えて労働させることができる場合を定めるに当たっては、通常予⾒することのできない業務量の⼤幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合をできる限り具体的に定めなければなりません。「業務の都合上必要な場合」「業務上やむを得ない場合」など恒常的な⻑時間労働を招くおそれがあるものは認められないことに注意が必要です。

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